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変わっていく藍色

以降に登場した青色を染める染料の種類を大きく分類しますと、🔹インド藍など精藍法(沈殿法)で作られた天然藍、🔹ログウッドなど南洋材による天然染料、🔸人造藍とも呼ばれる黄血塩(人造顔料:化学染料)である紺粉、ベロ藍、🔸明治33年(1900)合成藍(インディゴピュア)が輸入されるまでに発見、有機化学の理論によって開発された化学染料です。

 

青色、藍草の異種ごとに製法された染料を表す言葉はそうたくさんありませんので、同じ文字が違うモノを指す場合が多くなるのは避けれません。維新後の混乱と藩政から日本帝国となり、方言、地域内の呼名など混乱もあったかも知れませんが、染料に関してはその後の認識に大きく誤解が生じることとなりました。明治8年(1875)にドイツに留学していた中村喜一郎が合成染料37種類を持ち帰り、染色法の指導を始めます。明治11年には東京府勧業課も『西洋染色法』齊藤實堯の翻訳で欧州の開発した染料、薬品の使用方法などの実用手引きを発行しています。染織技術の急展開の様子が数々の書籍からも窺えます。

 

🔹藍靛(らんじょう・らんてん・インジゴ):インド藍.琉球藍.台湾藍.沈殿藍.

🔹靛藍(てんらん・インジゴ):沈殿藍.純藍.

🔹硫酸靛藍:藍を硫酸に溶かしたもの.靛藍エキス.

🔹水靛:外国産泥藍.  

🔹土靛:外国産乾藍.

🔹泥藍:琉球藍.沈殿藍.

🔹精藍:沈殿藍.精製藍の略.青黛.藍鑞.

🔹青藍:沈殿藍.インジゴ(藍の色素).ブラーウ.純藍.

 

🔹擬紺:ログウッド.南洋材+合成染料.

 

🔸紺青:ベロ藍.ベレインブラーウ.プルシャンブルー.インジゴ.

🔸黄色血滷塩(けつろえん):ベロ藍.ベルリンブルー.チャイナブルー.人造藍.

🔸紺粉:ソルブルブルー.黄血塩.

 

🔸塩基性合成染料:モーブ.

🔸酸性染料:ソルブルブルー.リヨンブルー.

🔸酸化染料:アニリン黒.

🔸媒染染料:アリザリン ブラーウ.

🔸硫化染料:

🔸建染染料:インジゴピュア.合成藍.インジゴ.人造藍.

 

 

*個人的資料に基づいて抜粋しています。